足裏アーチを守ろう!健康な足のためのストレッチ紹介

毎日の生活の中で、足は私たちを支え、移動させ、日常を楽しむための重要な役割を果たしています。特に足裏のアーチは、体重を分散させ、衝撃を吸収するクッションのような存在です。今回は、足裏アーチを守るためのストレッチや対策を紹介し、健康な足を手に入れる方法を探っていきましょう!

身体の骨の4分の1は足に集中している

私たちが歩いたり立ったりする際、地面の上で重い身体を支えてくれるのは小さな『足裏』です。足裏は人の「土台」であり、建物で言えば「礎石」の部分に当たります。

その足裏にはたくさんの骨があります。

片側だけで
足の指の骨、趾骨(シコツ)が14個
足裏の真ん中部分の中足骨(チュウソクコツ)が5個
足裏踵側は足根骨(ソッコンコツ)が7個

このように片足だけで26個あり、両足ではなんと52個もの骨があります。
身体の骨が全部で208個ですので、全体の1/4が足の骨ということです。

なぜそんなにも小さな骨が足裏に集中しているのか。

それは「衝撃を吸収する(クッション)」という大事な枠割が足裏にあるためです。
何しろ重い身体を足裏の接地面積だけで支えているわけですから・・。

また足指の骨を動かすために足裏には足底筋群と呼ばれる10個の筋肉があります。それらは「衝撃を吸収する(クッション)」ためのアーチ形状を維持するためにとても大切なのです。

足裏アーチの重要性!アーチがクッションの役目

「土踏まず」はそのアーチの一つです。地面からの衝撃を土踏まずが吸収して和らげてくれています。そのため扁平足の人の場合、そのアーチのクッションが十分に役割を果たせないので、衝撃をダイレクトに膝や腰で受け止めることになってしまうのです。腰痛や膝痛などを引き起こしやすいということです。

また、扁平足の逆の「ハイアーチ」の方もクッションが低下しやすく、魚の目やタコができやすくなるなど支障が出る場合があります。

「足底筋」には、足裏のアーチ形状を維持するための重要な役目もあります。足底筋は歩くときにバネのような役目もあるので、足裏アーチが崩れてしまうとそのバネが弱まり、ふくらはぎや足裏に痛みが出たり、足に疲れが溜まりやすくなってしまいます。

足裏には「土踏まず(足裏内側縦アーチ)」以外に「足裏外側アーチ」「足裏横アーチ」の計3つのアーチがあり、それらが正常に機能することで、膝や腰への負担を軽減し、全身の健康をサポートします。

アーチが適切に機能しないと、扁平足過剰なアーチ形成などの問題が発生し、痛みや不快感を引き起こすことがあります。特に、長時間の立ち仕事や運動不足は、アーチに大きな影響を与える要因です。日常生活で足裏の状態を意識することが、健康な足を維持する第一歩です。

また、アーチは年齢と共に変化することがあります。若い頃には問題なかったことが、年齢を重ねることで影響が出てくることもあります。定期的なケアとストレッチを取り入れて、アーチの柔軟性を保つことが大切です。自分の足を観察し、早めに対策を講じることが、健康な足を維持する秘訣です。

足裏アーチを守るためには、意識的にケアを行うことが重要です。ストレッチ靴選びなど、簡単に取り入れられる方法がたくさんありますので、次のセクションで具体的なストレッチ方法を見ていきましょう!

簡単!自宅でできる足裏ストレッチ5選

自宅で簡単にできる足裏のストレッチを5つご紹介します。

1)足指グーパー運動

1つ目にご紹介するのは、「足指のグーパー運動」です。座った状態で足を伸ばし、指を開いたり閉じたりするだけのシンプルな運動です。これにより、足の筋肉がほぐれ、アーチを支える筋肉を鍛えることができます。

【やり方】
1) 指の付け根からしっかり握り「グー」を作り、次に指と指の間を開くように「パー」を作ります。

2) 1)の動きをゆっくりと大きく10セット行いましょう。最初は手でサポートするとやりやすいです。

※下図のようなタオルギャザーも足裏の筋肉を鍛えやすいです。

※タオルギャザーのやり方
床に置いたタオルに足を置き、足指でギャザーを作るように布を引き寄せます。

この動作により、足裏の筋肉がストレッチされ、アーチが強化されます。タオルの端をつまんで引っ張ることで、より効果的なストレッチが可能です。

タオルギャザー

2)足首回し

2つ目は、「足首回し」。椅子に座って片足を上げ、足首をゆっくりと回します。この運動は、足首周りの柔軟性を高め、アーチの安定性を向上させる効果があります。左右に回して、バランスを意識しましょう。

【やり方】
1) 床に座り左脚を伸ばします(椅子に座ってもOK)。左ももに右足首の上部を乗せ、足首を動かしやすいポジションにします。

2) 右足首へ右手を添えて固定し、左手で右の足先を持ちます。※下のイラストのように、足指の間へ手指を絡ませても良い。

3) 左手で誘導しながら右の足首をゆっくりと大きく回します。同じ方向へ10回まわしたら、反対方向にも10回まわしましょう。

4) 反対側の足も同じ要領で行いましょう。

3)カーフレイズ

3つ目は「カーフレイズ」、かかと上げ運動です。立った状態でゆっくりとつま先立ちになり、その後かかとを下ろします。これを繰り返すことで、ふくらはぎや足裏の筋肉を鍛えることができます。

【やり方】
1)腰幅程度に足を開き、つま先を正面よりやや内側に向けます。姿勢を正し、後頭部が天井方向へ引っ張られるイメージで真っ直ぐ立ちましょう。

2)膝が曲がらないように気をつけながら、出来るところまでつま先立ちになります。限界までいったらゆっくりと踵を床近くまで下ろします。踵を上げるときはお尻をキュッと締め、真っ直ぐ上方向へ吊られるようなイメージで行い、体が前後にぐらつかないようにしましょう。

3)2)をゆっくりと10セット行います。踵は完全に床へ下ろさずギリギリのところでつま先立ちに戻るように行うと、より効果的です。

※壁や椅子の背に手を置いて、裸足で行うとより分かりやすいでしょう。

4)足裏マッサージ

4つ目は、「足裏をマッサージする」。足裏にボールや手を使って、気持ちよくマッサージすることで、血流が促進され、アーチの疲れを癒すことができます。

【やり方】
1)テニスボールに足指付け根を乗せて左右にコロコロと転がしたり、指でボールを掴んだりします。

2)足裏の真ん中くるようにテニスボールをセットし、上から体重をかけて圧を加えたり、前後左右に転がしたりします。

3)テニスボールに踵を乗せ、圧を加えながら踵の周りをコロコロ転がします。

5) アキレス腱のストレッチ

最後に5つ目は、「アキレス腱のストレッチ」です。アキレス腱を伸ばすことで、足首が柔軟になり、激しい動きでも怪我をしにくくなります。

【やり方】
前になる脚の膝を曲げて、後ろ足の膝は伸ばします。踵は床に付け、ふくらはぎからアキレス腱が伸びることを感じながら行います。身体を斜めに倒すほどストレッチは強くかかります。
不安定に感じる場合は手を壁などに付いて行ってください。
反対側も同じように行います。

アキレス腱ストレッチ

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足裏アーチを守るための正しい靴選び

足裏アーチを守るためには、靴選びが非常に重要です。まずは、自分の足の形やサイズを理解することから始めましょう。足の幅やアーチの高さは人それぞれ異なるため、自分に合った靴を選ぶことが、足の健康を保つ鍵となります。

靴を選ぶ際には、アーチサポートがしっかりしているものを選びましょう。中敷きにアーチサポートがある靴や、自分の足の形に合わせてカスタマイズできる「インソール」を使用することも効果的です。また、靴の素材やデザインも重要です。柔らかい素材で、足全体を包み込むような靴は、足裏の負担を軽減します。

【柔道整復師監修】
足の負担を減らすインソールおすすめ8選。立ち仕事や外回りの疲れを軽減!

特にヒールが高い靴や、先が細い靴は足裏アーチに負担をかけることがありますので、長時間の着用は避けることが望ましいです。もしもどうしてもヒールを履かなければならない場合は、外出先でのストレッチや足の休憩をこまめに行いましょう。

靴のサイズも重要です。サイズが合わない靴は、足に余計な力がかかり、アーチを痛める原因となります。試着をして、靴の中で足がしっかりと支えられているか確認しましょう。自分にぴったりの靴を見つけて、健康な足を維持しましょう!

自分に合った靴選びも心がけるようにすると良いでしょう。

 靴の正しい選び方
 https://www.ashidoraku.com/shoes/choose/

ストレッチで足裏アーチを強化する理由とは?

足裏アーチを強化するためにストレッチは不可欠です。ストレッチを行うことで、アーチを支える筋肉が柔軟になり、血行が良くなります。これにより、足の疲れや痛みの軽減にもつながります。筋肉が柔らかくなることで、アーチがしっかりと機能しやすくなるのです。

さらに、ストレッチを定期的に行うことで、アーチの柔軟性が保たれ、老化や使いすぎによる変化に対抗できるようになります。ストレッチは体の可動域を広げるだけでなく、バランス能力や運動能力の向上にも寄与します。健康なアーチは、日常生活やスポーツ活動においてもパフォーマンスを向上させる重要な要素です。

ストレッチは何も難しいことではありません。日常的に取り入れられる簡単な動作を習慣化することで、自然に足裏の筋肉を強化していくことができます。例えば、テレビを見ながらや、寝る前のひと時にストレッチを行うと、リラックス効果も得られ、一石二鳥です。

また、ストレッチの効果を実感するには続けることが重要です。最初は少しの時間から始め、徐々に時間を延ばしていくことで、無理なく続けられるでしょう。健康な足裏アーチを手に入れるために、今すぐストレッチを始めてみませんか?

一日の疲れを癒す!足裏マッサージのすすめ

足裏マッサージは、一日の疲れを癒すための素晴らしい方法です。特に、立ち仕事や運動をした後は、足が疲れていることが多いです。そんな時は、優しく足裏をマッサージしてあげることで、血行が良くなり、リフレッシュできます。マッサージは、ストレッチと組み合わせることで、より高い効果が得られます。

まずは、足の裏全体を軽くなでるようにマッサージしましょう。指の腹や手のひらを使って、円を描くように動かすと、リラックス効果が高まります。特にアーチ部分を重点的にマッサージすることで、張った筋肉をほぐし、アーチをサポートする筋肉をリラックスさせることができます。

また、足の指を一本ずつほぐすのも効果的です。指の付け根から先端にかけて、軽く押したり引っ張ったりすることで、血液の循環が促進され、疲れを和らげることができます。指を伸ばしたり、曲げたりすることも大切なので、指先を意識して動かしてみましょう。

最後に、リラックスできるアロマオイルやクリームを使ってマッサージを行うと、さらに効果的です。香りが心を癒し、身体全体がリフレッシュされることで、ストレス解消にもつながります。毎日のマッサージを習慣にして、健康な足を手に入れましょう!

足裏アーチをサポートする食事とは?

足裏アーチをサポートするためには、適切な食事も重要です。特に、カルシウムやマグネシウム、ビタミンDなど、骨や筋肉に関連する栄養素がたっぷり含まれた食事を心がけましょう。これらの栄養素は、骨の健康を保ち、筋肉の収縮を助ける働きがあります。

カルシウムは牛乳や乳製品、小魚、葉物野菜に多く含まれています。毎日の食事に取り入れやすい食材ばかりですので、意識的に摂取することが大切です。また、マグネシウムはナッツ類や豆類、全粒穀物に豊富です。これらを食事に取り入れることで、アーチを支える筋肉を強化することができます。

さらに、タミンDは紫外線を浴びることで体内で生成されますが、食事からも摂取できます。魚やきのこ、卵などを取り入れることで、足裏アーチを支える骨を強化することができます。バランスの良い食事を心がけることで、健康に過ごすための基盤を作りましょう。

最後に足りない栄養素を補うために、サプリメントを検討するのも良いでしょう。ただし、サプリメントはあくまで補助的なものであり、基本はしっかりとした食事を心がけることが大切です。健康な足を作るために、食事からもアプローチしていきましょう!

健康な足で笑顔いっぱい!ステップアップの時

足裏アーチを守るためのケアやストレッチを日常生活に取り入れることで、健康な足を手に入れることができます。足は私たちの活動を支える大切な存在です。しっかりとしたアーチを維持することで、日常の疲れを軽減し、アクティブなライフスタイルを楽しむことができるでしょう。

また、家族や友人と一緒にストレッチをすることで、楽しみながら健康を意識することができます。親子でのストレッチやマッサージは、絆を深める素敵な方法でもあります。みんなで健康を応援し合い、笑顔あふれる毎日を過ごしましょう。

生活の質を向上させるために、今すぐ足裏アーチを守るためのアクションを始めましょう。ストレッチやマッサージ、正しい靴選びを行うことで、心地よい足元を手に入れ、活動的な日常を送ることができます。あなたの足が健康であれば、笑顔もいっぱい増えますよ!

足裏アーチを守るためのストレッチやケア、食事についてご紹介しました。健康な足を維持することで、日常生活をより楽しく、アクティブに過ごせるようになります。ぜひ、今日から意識して取り入れて、足元からの健康を手に入れましょう!あなたの笑顔が、健康な足とともに輝き続けることを願っています!

足裏健康に関連する書籍紹介

「足裏アーチ」でひざと腰の痛みが消える  / 単行本
すべての体の痛みの原因は、「歩き方」にあった!かんたん、巻くだけ!足裏整体サポーター付き。
【著者】
川口雄一:整形外科専門の理学療法士。長崎大学医療技術短期大学部卒。長崎県の愛野記念病院リハビリテーション部に所属し、これまでに1万人以上の患者に対するリハビリ、姿勢や歩き方に関する健康指導を行う。


足裏を鍛えれば死ぬまで歩ける! 単行本
1日10分の足指じゃんけんで100歳まで自力で歩ける!足裏は何歳からでも鍛えられる!まずは片足立ちでチェック。おしりはエンジン、足裏はタイヤ。「歩く力」を最大限に生かしてスムーズな歩行を実現!試して実感!つまずきが減り、腰痛・ひざ痛、足底腱膜炎も改善!
【著者】
松尾タカシ:ヒップアップ・アーティスト
前田慶明 :広島大学大学院医歯薬保健学研究科、講師。博士(保健学)。骨・関節系、神経系専門理学療法士。日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー。


“歩く力”を落とさない! 新しい「足」のトリセツ  / 単行本(ソフトカバー)
下北沢病院は、日本で唯一の「足」の総合病院。米国の足病医学を参考にしているのが特徴です。そこで多くの人に勧めるのが「アキレス腱伸ばし」。これが、足の老化や病気を防ぐのです。本書は、下北沢病院の医師たちがまとめた長く歩き続けるために役立つ「足」のトリセツです。
【著者】
下北沢病院医師団


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